かなり昔に一瞬流行った「一杯のかけ蕎麦」。
覚えていますか?
年越し蕎麦の大晦日に店に訪れた母親と2人の子供。
お金が無いから3人で一杯のかけ蕎麦を
分けて食べるっていう話。
あの話のおかげで、「かけ蕎麦」は有名になれたけど
安いもの。っていうイメージもついてしまったと思います。
でも、かけ蕎麦って実は『たねもの』よりも
気を使うし、そう言う意味ではもっと上品で
繊細なものだと思います。
かけ蕎麦というのは
蕎麦に温かいかけ汁をかけただけのもの。
すごくシンプルだけど、ちゃんと食べると
美味いです(笑)
もり蕎麦の場合もそば汁は大切です。
蕎麦とのバランスが重要だと書きました。
しかし、それ以上に繊細なのが「かけ蕎麦」だと
思います。
もり蕎麦は多少のマッチングの悪さは
そば汁の付ける量で調節できますからね。
せっかくなので、
美味しいかけ蕎麦の食べ方を教えます。
かけ蕎麦はもり蕎麦とは別の食べ物です。
もり蕎麦がそば汁をつけて食べるから
かけ蕎麦も蕎麦だけを食べると思っている方は
考えを改め、再度かけ蕎麦を食べてみて下さい。
かけ蕎麦はスープスバゲティだと思って頂けると
分かりやすいと思います。
蕎麦を食べて楽しんで、汁を飲んで楽しむんです。
ですから、蕎麦とかけ汁のバランスが重要です。
濃いと蕎麦の味が死んでしまうし飲めません。
薄いと飲むには丁度良いけど、味がしません。
この間でバランスを取るんです。
ダシが強すぎても、弱すぎても美味しくありません。
ダシが強いと雑味を感じるのに味が薄く感じます。
ダシが弱いと単純に薄いだけのかけ汁になります。
丁度良い塩梅にすると、
醤油の塩辛さを感じつつも辛過ぎず、
味に透明感を感じながら、
コクのあるかけ汁になります。
かけ蕎麦は安い単純なものと思われがちですが
単純なだけにお店ごとの特色も出やすい
一品だと思います。
寒い日にお酒を飲んだ〆には
最適だと思いますのでぜひ!
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