新蕎麦を食べながら、蕎麦の美味しさについて考えた。2015

スポンサーリンク




 こんにちは、ソバヤコムです!

 もうすっかり秋が深まり、北海道や長野、富士山等の山々では初冠雪の話も聞こえてきます。冬ももう間もなくですね。

 そんな秋に蕎麦好き「蕎麦っ食い」達が待ちわびている物が秋の新蕎麦「秋新」だと思います!「もう食べたよ。」「こっちはもう少しだね」なんて話が聞こえてきそうですが、僕の店では10月から北海道音江産の新蕎麦を提供しています。

 

 まあそうなると気になるのが、2015年秋新の出来はどうなんだ?って事なのですが、「良いと思います。」
賛否両論あるようなのですが、昨年の物より色も良く甘さもしっかりと感じられます。香りは少ないようですが、粘りが強くモッチリした蕎麦に仕上がります。

 

蕎麦の美味しさとは?

で、ここでちょっと疑問に思ったんです。

モッチリした蕎麦って美味しいのか?

僕は美味しいと思っているのですが。。。

 

 僕の店では二八蕎麦と十割蕎麦の二種類を常時ご用意しているのですが、見た目でも二八蕎麦と十割蕎麦の差を出すために、十割は少し太めに打っているんです。二八蕎麦については舌触りやのど越し、歯切れの良さなんかも美味しさの基準になるのですが、十割蕎麦についてはほとんどのお客様が「太くて短くて黒くてボソッとしたヤツでしょ。」と言ってきます。でも本来の十割蕎麦は「太さは打ち手が決められるし、短くないし、色は二八に比べて少し濃いけど、きれいな緑色してる。」と、お客様のイメージと真逆の出来上がりだと思います。そんな十割蕎麦を少し太めにして提供しているのですが、モッチリした触感が美味しいんですよね!

 二八を太くしても同じでしょ?と考えるかもしれませんが、歯切れが良い二八蕎麦を太くすると固く感じます。「じゃあもっとゆで時間を長くしたらどうなのか?」となるわけですが、今度は茹ですぎになります。蕎麦の中心部の触感が丁度良いくらいに茹でると、外側に火が通りすぎて美味しくないんです。十割は二八よりも水を多く入れられるので、太くてもモッチリとした丁度良い歯ごたえにゆで上げることが出来ます。

 

 

 それでやっと蕎麦の美味しさについてなのですが、あなたはなぜお蕎麦が好きなんでしょうか?蕎麦の美味しさを友達、家族に伝えられますか?僕はハッキリと「蕎麦のここが美味しい!」と伝えることが出来ません。噛んだ感触が好きだし、舌触りが好きだし、香りやほのかに感じる甘みも好みだし。と良い部分や好きな部分は言えるのですが、ここが良い!と一言で言えないんですよね。。。ですので、どうして蕎麦が好きなのか?蕎麦の何が美味しいのか?そんな疑問を持って色々と考えたり、お客様に聞いたりもするのですが、多くの答えは「のど越しが良いから」です。のど越しってなんだ?と考えてまた疑問が生れる訳です。

 

 そんな僕の疑問を少しだけ解消してくれたのが、あの大先輩「一茶庵 片倉康雄」の大作「一茶庵・友蕎子 一茶庵 片倉康雄 手打ちそばの技術」

 この本は蕎麦のことが何でも書いてあるのですが、蕎麦の美味しさについても書いてあります(48ページ)

 

「一種ざらつくような感じを残しながらすべる」という不思議な感触が、そばの味わいに大事な役割を果たしていることがわかる。
大げさに言えば、「口中のぬめりや汚れをこそぎ落としてくれるような爽快感」―このすがすがしさこそ、そばならではのものである。

 

 僕はこの文章を読んだとき、腑に落ちたというか、頭にあったもやもやがスッキリ晴れたというか。「蕎麦の良さは爽快感だったんだ!」と分かってスッキリしたんです。そして片倉さんは、この爽快感こそが「のど越しの良さ」につながると。正確には、蕎麦の甘味や風味などが混ざり合ってのど越しの良さを作るのだが、この爽快感をもっとも感じるのがそばがのどを通るときなのだと書いています。

 蕎麦を食べる時を想像してもらいたいんですが、たしかに蕎麦って「ざらつきながらぬるっと」していますよね。蕎麦刺しなんかだと特に良く分かるのですが、ざらっとしながらもぬるっとすべるんです。加水が低い蕎麦や加水が低くなるロール製麺、乾麺などは比較的表面のざらっと感がなくて、すべすべしています。僕はそういった蕎麦よりも、しっかり加水してあって表面がざらついている蕎麦の方が好きなので、打つときは多めに加水します。(多すぎると水っぽくなるのでバランスが大切ですが。。)

 ざらついているか、つるっとしているかは、出てきた蕎麦を見ればすぐ分かりますし、もし分からないようでしたら、今日から気にしながら食べてみて下さい。【プロが教える】もり蕎麦を3倍美味しく食べる方法に美味しい食べ方を書いたのですが、まずはよく見ることから始めるんです。で、見た目からどんな蕎麦か想像してから実際に食べてみる。そうするとだんだんと情報が自分の中に蓄積されて、見た感じと食べた感じの差が埋まってきます。まずは食べる前にどんな蕎麦なのか想像してみる。これをやるだけで蕎麦についてどんどん分かってきます!

 

 という事で蕎麦の美味しさは「爽快感」でそれを感じるのがのどを通るときだということが分かったのですが、もっちりした蕎麦は美味しいのか?ぜひこの部分についてご感想を頂けたら幸いです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

スポンサーリンク

プロフィール

さいたま市で手打ち蕎麦屋「吉敷末広」を営んでおります、濱口と申します。 蕎麦を好きになるきっかけになればと思い、サイトを作りました。 ご質問などありましたらお気軽にお問い合わせください! 全てに個別にお答えする事は時間的に出来ないかもしれませんが、記事にして回答したりさせて頂きます! よろしくお願いいたします^^

プロフィールプロフィール

ご質問、ご相談はこちらから お気軽にご連絡ください!

お問い合わせはこちら

このサイトについて

このサイトは、僕の知識の整理と、もっと蕎麦を好きになってもらいたい!という考えから作っています。
少しでもお役に立てたら幸いです!
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る
説明文お家で簡単に手打ちそば

吉敷末広では月に一度のペースでそば教室を開催してきました。それは手作りした蕎麦がどんな味なのか、体験して実感して欲しかったからです。
手作りの蕎麦の味、美味しい蕎麦の味を知らなければ、どんな名店に行こうとも実感する事は出来ないと思ったからです。

おかげさまで、蕎麦教室も約2年ほど続けてこれていますが、もっともっと沢山方に本来の蕎麦の味を知って頂きたいと思い、こちらの講座を作りました。

モニター価格実施中!!
超初級編手打ちそばの作り方!
1,300円→500円
モニター価格は30名様限定です!
⇒残り26名様