ソバヤコム|蕎麦屋が作る蕎麦についてのサイトです。

蕎麦の美味しさとはなんでしょうか？

香り？味？食感？清涼感？

もしかしたら、これら全てかもしれません。

 

では蕎麦の香りをキチンと分かる人は

どれくらいいるでしょう？

 

何度蕎麦屋に通っていても

何も考えず、感じようとしないで食べていたら

いつまでも分からない。

 

それほど蕎麦の香りや味は繊細なものです。

 

 

多くの蕎麦屋さんにあるメニューに

『ざる蕎麦』『天ざる蕎麦』『かけ蕎麦』があると思います。

 

しかし、これらのメニューは

蕎麦の香りを楽しむのは難しい物だと思います。

 

 

蕎麦の香りや味は繊細なものです。

海苔がかかればその香りに負けます。

温かいおつゆに浸れば出汁や醤油の香りに負けます。

 

本当に繊細なので、同じお膳に乗っている

山葵や薬味のネギの匂いに負けてしまう事もあります。

 

 

では蕎麦の香りや味を知るにはどうしたら良いのでしょう？

おススメは十割蕎麦やそばがきを食べる事です。

 

 

もちろん二八蕎麦でも、香りが強く、口に含めば蕎麦の甘さが

口に広がる蕎麦を出しているお店はあります。

 

しかしそれは一握りの美味しい蕎麦屋さんです。

 

十割蕎麦を出す蕎麦屋さんも数は少ないかもしれませんが

とびきり美味しい二八蕎麦を出すお店を探すよりは

簡単に見つかると思います。

そばがきも普通はそば粉100％なので十割そばと同じです。

 

 

蕎麦の味をどう表現したらよいのか？

 

ある人は

『天に昇って行く様な蕎麦』

『下へ下へ根を張るような蕎麦』

と自分の印象に残った蕎麦を表現していました。

 

 

『天に昇って行く様な蕎麦』とは

見た目にも角がピシッと立ち滑らかそうで、

ずるずるっとすすると口の中を洗い流してくれる

そんな蕎麦を言うのだと思います。

 

『下へ下へ根を張るような蕎麦』とは

穀物としてのそばが荒々しく残り

食べると土の香りも感じられるような

穀物としてのそばの味が感じられる。

そんな蕎麦を言うのだと思います。

 

 

この二つは極端な例ですし、

なかなか出会えるものでは無いと思います。

 

 

ここから分かる事は、蕎麦とは？蕎麦の美味しさとは？

 

１つの答えだけで説明出来る物では無く

蕎麦の品種、産地の違いや、挽き方、打ち方により

さまざまに変化し、それぞれの美味しさを持つ。

と言うことだと思います。

 

 

蕎麦は古い歴史を持つ日本の伝統食です。

そして、庶民に愛されてきた食事でもあります。

何が美味しいのか、どんな蕎麦が好みなのか？

 

日本人は自覚しないでも体に染み付いている

のだと思います。

自分が美味しいと思う蕎麦を

少しだけ観察しながら食べてみて下さい。

 

その蕎麦を好きな理由が分かるかもしれませんし

好きでは無い所も見えて来るかもしれません。

 

そうなったらそれを基準に他の蕎麦を

ちょっと観察しながら食べると

新しい蕎麦の美味しさの世界が広がって行くと思います。