蕎麦について言われる言葉に『三たて』というのがあります。
『挽きたて』
そば粉は、一番外側の黒い皮を取り除いた段階から、
劣化が始まります。
黒い皮を取り除いたら出来るだけ早く製粉し
蕎麦にする事が美味しい蕎麦の条件です。
『打ちたて』
そばはそば粉に製粉された段階から
劣化を始めるので、早く打つことが大切です。
打った蕎麦はその日の内に食べるのが理想です。
なかには4時間たった蕎麦は捨ててしまう。
と言う蕎麦屋さんもあるようです。
『茹でたて』
粉になった段階から劣化を始めるそば粉を
出来るだけ早く蕎麦にしたら、素早く茹でて
出来るだけ早く食べましょう。
茹でた後も大切です。
他の人の蕎麦が来ていないからと待っている人がいますが
出来るなら「お先に」と失礼して食べましょう!
待っている間にも蕎麦はのびていきますから。
この『挽きたて』『打ちたて』『茹でたて』の3つが
蕎麦にまつわる言葉『三たて』です。
これらの事から蕎麦というものがいかに繊細で
ゆうずうの聞かないものであるのかが分かりますよね。
出来るだけ素早く食べないといけないほど
時間と共にのびてしまいやすく
香りも時間と共に減っていってしまうからです。
と、このように基本的には三たてが美味しい蕎麦ですが
最近はさらに新しい事が言われ始めています。
それは2番めの『打ちたて』について
必ずしも出来立てが美味しいわけでは無いと言う事です。
打ちたてが美味しいとされて来た昔から
少し変わって
打ってから30分程は寝かせた方が美味いと言うのが
常識になりつつあります。
打ったばかりの蕎麦は厳密に言うと
まだしっかりとそば粉と水が混ざり合っていなかったり
蕎麦の中に入り込んでしまった空気が残っています。
ですのでそれらが収まるのを待つ為に、
約30分ほどしてから食べる方が美味しいと言われてます。
さらには『熟成蕎麦』という蕎麦を寝かせたものを
提供する蕎麦屋さんも増えているようです。
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